賭け事スポーツ(体育祭の事情〜賭けに使われた俺)

登校してきて何やら教室が不穏モード全開
(切れ切れに聞える「○○○に500円」「じゃぁ、こっちは○○に1000円」)

準備体操中に見える教師の悪どい顔
(何だあの耳に引っ掛けてる赤ペンは何だ、ちょ、何処で作成したその競馬チックな新聞)

背中に受ける声援が何故だか全く嬉しくない
(競馬場の怒声みたいだからなんて誰もが気付いてるから気にしたらこの勝負は負けだ。俺は勝ちに行きたい。)

ボンヤリしている俺に話しかけてくる一人の生徒、手に何か持ってるようだ
(元気になる薬だと手渡されたけど、ぶっちゃけ不正なので、今夜デートだと張り切る放送係の○○君に差し上げた)

友人、クラスメイト、教師が俺に期待していないとはっきりと言ってきた
(こいつ等は俺に賭けていないらしい、賭け事の一端を担う気はないが見返して絶望に落としてやりたい)

どうやら俺は大穴だったらしい、こっちを見るな殺意を飛ばすな邪念を送るな
(第一の本命が転倒、第二の本命が巻き込まれ、第三の本命がバトンを受け取りミス…結果俺様大勝利)

全く面識のない人間数名にやたらと暖かい言葉を掛けてもらったポケットに見え隠れする紙幣で全てを悟る
(ああ、俺に賭けていた人達ね、随分とまあ勝負師な人々だがこの先一生、博打の運勢は働かないだろうよ)

何だ、まったく爽やかにスポーツ出来なかったぜチクショウ…賭博行為はやっぱ止めるべきだ。厳しく取り締まれ。
(汗と涙と青春の爽やかなイベントが、欲望に塗れた連中に犯された…ホント、マジ逮捕されちまえ!)











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